黄砂による鼻炎、咳、咽頭痛にご注意を

暦の上(二十四節気)では、立夏です。日も長くなり、暑くもなく寒くもなく、湿度が低く風もさわやかです。とても過ごしやすく、レジャーやおでかけに最適の季節ですね。

スギ、ひのきの春の花粉症も一段落していますが、最近、黄砂が原因と思われる鼻炎、咳、咽頭痛で受診される患者さんが増えています。症状のひどい方の中には夜間の咳で眠れない方もいらっしゃいます。
黄砂は、中国内陸部の砂漠の砂で、気候や気圧の変化で上空に巻き上げられ、偏西風にのって中国から日本へ飛来します。偏西風は特に3-5月に強くになると言われています。
黄砂は粒子が小さく、スギ花粉の粒子の1/10程度です。黄砂自体はアレルギー物質になりにくいようですが、黄砂に付着した微生物や大気汚染物質がアレルギーの原因となり、鼻炎、咳、咽頭痛の原因となります。また、粒子が小さいので、より体内の奥の方まで侵入するため、気管支喘息や肺炎の悪化につながることもあります。黄砂の影響にはご注意ください。
梅雨入り前は、運動会や遠足などの野外活動が多くなる季節です。急な鼻炎、咳や咽頭痛の症状がある方は早めの受診をお勧めします。