RSウイルス感染症にご注意を

RSウイルスワクチン(アレックスビー®)

これまでは成人のRSウイルス感染症においては直接的な治療薬が無く、対症療法のみでした。この度、60歳以上を対象としたワクチンが承認されましたので感染症についてご説明します。

RSウイルス感染症とは

RSウイルス感染症は、RSウイルスに感染することによって引き起こされる呼吸器の疾患です。RSウイルスは、2歳までにほとんどのお子さんが1度はかかるウイルスです。9月頃から流行し、初春まで続くとされてきましたが、近年では夏季より流行が始まるようになってきています。非常に感染力が強く、幼稚園や保育園などの施設内感染に注意が必要です。

RSウイルス感染症の特徴

  • 9月頃から流行し初春まで続くが、近年では夏季より流行が始まる。
  • 非常に感染力が強い。
  • 何度も感染と発病を繰り返す。

症状について

RSウイルスの潜伏期間は2~8(多くの場合4~6)日間とされ、「発熱」「鼻汁」「咳」など軽い風邪のような症状が出ます。通常は数日から1週間くらいかけて徐々によくなります。
しかし、重症化すると気管支炎や肺炎の兆候が見られ、中には呼吸困難を起こして入院することもあります。

感染予防対策について

RSウイルスは「接触感染」と「飛沫感染」という感染経路で感染が広がっていくことが知られています。「接触感染」というのはウイルスが付着した手を介して広がり、「飛沫感染」は咳やくしゃみで飛散したウイルスを含む飛沫で感染が広がります。
なお、RSウイルスはテーブルや手すりのような環境表面では数時間生存することができるので、触れた手指で、目・鼻・口を触ることによって伝播することもあります。
そのため、下記の対策の徹底をお願いいたします。

感染を拡大させないために

  • 子供本人、および周囲の人がしっかりと手洗いをすること(アルコールの速乾性手指消毒液も有効です)
  • マスクの着用(咳、鼻水などの症状がある人。マスクができる年齢の子供)
  • 子供たちが使用するおもちゃや、触れた場所などの消毒
  • 人混みを避ける