潰瘍性大腸炎とは

医師

慢性的な炎症や潰瘍を大腸粘膜に生じさせる病気で、発症のメカニズムがわかっていないため疾患です。

そのため厚生労働省の難病に指定されていますが、炎症や潰瘍自体を改善する治療法によって症状をコントロールしていくことができます。

これによって、発症前とほとんど変わらない生活をすることも可能です。

若い世代の発症が多い傾向があり、子どもや高齢者の発症もあるなど幅広い年代の発症がみられます。

難病指定を受けているため、難病医療費助成制度を利用した治療が可能です。
これによって医療費の自己負担を軽減することができます。

潰瘍性大腸炎の症状

腹痛

主な症状は血便、下痢、腹痛です。血便は粘液と血液が混じった粘血便も多くみられます。
急な体重減少や貧血といった症状を起こすこともあります。こうした症状はクローン病、感染症性腸炎でも起こることがあります。
特徴的なのは、症状を起こす活動期(再燃期)と症状が消える寛解期を繰り返すことです。
そのため、治ったと思って治療を中断してしまうと再び強い症状が現れてしまいます。
寛解期にも治療を続け、活動期が来るのをできるだけ遅らせることが重要です。

潰瘍性大腸炎の検査・診断

問診票

診断するうえでは問診が重要です。
その上で、血液検査、腹部レントゲン、便培養、大腸カメラなどから必要な検査を行います。
潰瘍性大腸炎の確定診断には、大腸カメラが不可欠です。
特有の病変を確認できますし、組織の一部を採取して病理検査をすることも可能です。
炎症の状態や範囲を直接確かめられるため、適切な治療にも大きく役立ちます。

潰瘍性大腸炎の診断基準

血便などの症状、大腸カメラ、採取した組織の病理検査などにより特徴的な所見が認められ、感染性腸炎・クローン病・薬剤性大腸炎などの疾患ではないことが確認できるといった条件を満たした場合に潰瘍性大腸炎と確定診断されます。

潰瘍性大腸炎の重症度分類

第10章 10-13:炎症性腸疾患 | ニュートリー株式会社

上記、表をもとに重症度を決め、治療方針を決めます。

潰瘍性大腸炎の難病医療費助成制度

難病医療費助成制度の対象となるのは重症度分類により中等症以上の状態と診断された場合です。軽症の場合も長期に渡って治療が必要な場合は、軽症高額該当として医療費助成が受けられることがあります。
対象となるのは、医療費の助成申請をした月から12ヶ月の期間で、1ヶ月の医療費が33,330円を超える月が3回以上あった場合です。
潰瘍性大腸炎の診断を受けてから12ヶ月未満の場合、難病指定医が診断した月から申請月までの期間で1ヶ月の医療費の金額が33,330円を超える月が3回以上あった場合となります。

潰瘍性大腸炎の治療

症状のない状態をできるだけ長く続けるために寛解期にも継続して治療していきます。
炎症の解消には効果の高い治療法がありますが、症状がなくなったからと治療を中断してしまうと悪化して再燃を起こしてしまいます。
治療では、5-アミノサリチル酸製剤を主に使い、炎症が強い時にはステロイドによって短期間に炎症を解消させます。
また免疫調整薬を用いることもあります。こうした薬剤には、坐剤や注腸製剤があります。

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