ピロリ菌を除菌して胃がんや胃・十二指腸潰瘍を予防しましょう

ピロリ菌
(ヘリコバクター・ピロリ菌)

胃には強い酸(胃酸)があって、通常の細菌は生息できませんが、ピロリ菌は「ウレアーゼ」という酵素を使って、胃酸を中和しアルカリ性の環境にして胃の中で生存しています。
ピロリ菌の感染経路はまだはっきりとわかっていませんが、口を介した感染(経口感染)が大部分であろうと考えられています。
ピロリ菌の感染率は、乳幼児期の衛生環境と関係していると考えられており、上下水道が十分普及していなかった世代の人で高い感染率となっています。

ピロリ菌感染の検査方法

胃カメラはしたくないけど、ピロリ菌検査や除菌治療を受けたいという要望が多くあります。
胃カメラをせず、胃がん、胃潰瘍などを診断することは困難です。
そのため、当院では胃カメラをせず、ピロリ菌検査と除菌治療は行っておりません。

実際、胃カメラをせずピロリ菌検査や除菌治療は保険適応では行えません。
ご理解の程宜しくお願い致します。

胃カメラ中に行えるピロリ菌検査

迅速ウレアーゼ試験
当院で行っております

胃の粘膜組織を生検して行います。
ピロリ菌より作り出されるアンモニアを調べます。
短時間(10~60分)で結果が判明し、当日にピロリ菌除菌治療が可能です。

鏡検法
(当院で行っておりません)

採取した組織を染色し、顕微鏡で観察します。
ピロリ菌が胃粘膜に一様に生息している訳ではないので、ピロリ菌陽性者でも、菌のいない部分から組織を採取すると偽陰性となることがあるので注意が必要です。

培養法
(当院で行っておりません)

採取した胃粘膜の組織を培養して、ピロリ菌がいるかどうかを調べます。
培養に時間がかかるため、結果が分かるまでに3~7日ほどの日数がかかります。

その他のピロリ菌検査

尿素呼気試験
(当院で行っております)

検査薬を服用する前後の呼気を採取して調べます。
体への負担がなく、30分ほどで終了する簡単な検査で精度も優れています。
特に除菌治療をした後、高精度に除菌できたかの判定に使われる検査法です。

抗体測定
(当院で行っております

血液を採取してピロリ菌の抗体を調べます。
血液検査のため簡便ですが、偽陰性・偽陽性も生じるため、胃カメラの所見と合わせて総合的に判断します。

便中抗原測定
当院では行っておりません

便を採取してピロリ菌の抗原を調べます。
除菌治療後の判定に用いることもあります。

ピロリ菌が引き起こす病気

  • 慢性萎縮性胃炎
  • 胃潰瘍
  • 十二指腸潰瘍
  • 胃がん
  • 胃過形成性ポリープ
  • 機能性ディスペプシア
  • 胃MALTリンパ腫
  • 特発性血小板減少性紫斑病
  • 鉄欠乏性貧血
  • 慢性蕁麻疹 など

ピロリ菌感染がある場合、胃や十二指腸に持続的な炎症を起こしやすくなります。
またこうした炎症でダメージを受けた粘膜の傷が深くなると潰瘍を生じます。
炎症や潰瘍は治療によって一時的に改善しても再発しやすく、ダメージが重なっていきます。
胃炎が進行して胃粘膜が萎縮してしまうと胃がんリスクが上昇してしまいます。

ピロリ菌により腸の粘膜に置き換わる

ピロリ菌感染は生涯にわたり持続することが多く、結果として胃粘膜の胃酸を分泌する胃底腺を中心に萎縮してきます。
中高年になると萎縮は感染者の半数にみられます。
萎縮が高度になると、ついには胃の粘膜が腸の粘膜に置き換わります。
これらの変化は腸上皮化生と呼ばれ、胃がんの発生母地と考えられています。

ピロリ菌と胃がん

胃がん発症にピロリ菌感染が大きく関わっていることや、除菌治療が胃がん予防に一定の効果を持つことがわかっています。
胃がんの方の99%はピロリ菌感染を認め、ピロリ菌感染は胃がんのハイリスク因子です。

除菌後も定期的に胃カメラを

除菌後も胃がんになる可能性はゼロではありません。
除菌治療によって胃がんの発生が3分の1に減少することがわかっています。
しかし除菌に成功した人も未感染者と比較すると、胃がんになる危険性は約50倍あります。
定期的な胃カメラを受けるようにしましょう。

ピロリ菌の除菌治療

2015年2月に発売されたタケキャブにより、成功率はグンと向上して、1回目(ボノサップ)で除菌成功する可能性は90%です。
朝と夕方(食前・食後・空腹でも内服可能)に7日間内服します。
1次除菌できなかった場合は2次除菌(ボノピオン)を行います。
この1次、2次除菌でほとんどの方が除菌に成功します。
さらに失敗した場合3次除菌というのもありますが、保険診療外となります。

ピロリ菌除菌治療の判定

除菌判定を行う時期について

ピロリ菌除菌薬内服後、最低4週(当院では8週以上)で除菌できたか尿素呼気試験で判定します。

尿素呼気試験 検査前の準備

  • 検査当日のお食事は、検査の8時間前までに済ませて下さい。
  • 水とお茶は検査直前まで飲んでも構いませんが、ジュースは控えて下さい。
  • 検査前2週間は、PPI(※胃薬・逆流性食道炎のお薬)は内服しないようにお願いします。

※ PPI(プロトンポンプインヒビター):タケキャブ、ネキシウム、パリエット、タケプロン、オメプラゾール、オメプラール、ラベプラゾール、ランソプラゾールなど

尿素呼気試験 方法

袋に呼気(吐く息)を入れます ➡ 薬を水100mlで噛まずに飲みます ➡ ベッドに左を下にして横になり5分間待ちます ➡ 起き上がって15分間座った状態で過ごします ➡ 新しい袋に呼気を入れて終了です。

よくある質問

ピロリ菌検査は胃カメラを受けないとできませんか?

胃カメラをせず、ピロリ菌検査と除菌治療は行えません。
詳しくはこちら

診療時間
9:00〜12:30
15:00~18:00××
※大腸内視鏡検査は木・土曜日は行っておりません。
※受付は診療終了時間の15分前迄となります。
□休診日/日曜・祝日